Sambasunda Quintet-サンバスンダ・クインテット/Java-ジャワ (2011年)
今回は珍しく、トラディショナルに寄った音楽を紹介します。
先ずは簡単に、母体となるSambaSunda-サンバスンダの説明を。
SambaSundaは若手伝統音楽家として知られたIsmet Ruchimatを中心に1998年結成(IsmetはMick Jaggerのソロ公演に客演した経験もあります!)。
名前に“スンダ”とある通りスンダ地方=バンドゥン出身のグループで、10名以上の大所帯の新世代伝統音楽グループとして生まれました。
トラディショナルなスンダ音楽=ガムラン・ドゥグン、カチャピ・スリン、アンクルンをベースに、アフリカのジャンベやエレキ・ギター/エレキ・ベース等も使い、スンダのジャイポンガン、ジャカルタ発祥のクロンチョン、バリ島のクビャル、ラテン音楽のサルサ、時にはレゲエなんかも混ぜ合わせたモダンでワールドワイドな新・伝統音楽を創り「生きた伝統音楽のグループ」と呼ばれています。
インドネシアはもちろんですが、ドイツやイギリスでは独自のアルバムがリリースされるほどヨーロッパで人気が高いグループです。
今のところ最新作は、2017年7月にSambaSunda結成25周年となる“Taramurag-The Story Of Rangkay”をリリースしています(これもかなり久々の作品でしたが)。
このアルバムは総勢32名の音楽家が参加!スゴイな、しかし…。
サウンドもさらにモダン化していて、“モダン・エスニック・フュージョン”状態♪
是非こちらも聴いてみてください!
そして本題となるSambasunda Quintetですが、アルバムはインターナショナル盤であり、イギリスのレーベルからのリリースです。
大所帯の本体:SambaSundaから選り抜いた5人編成で、母体のグルーヴィーなサウンドとは異なるしっとりとした新感覚な伝統音楽に仕上がっています(歌はこのクインテットのみに参加している妖艶なNeng Dini Andriati)。
トラディショナルなトゥンバン・スンダ(カチャピ・スリンをメイン伴奏とした古典の歌曲です)をベースに、細部で多くの新たな試みを施しています(例えばトゥンバン・スンダでは使用しない打楽器:クンダンを使用したり、オリジナルの曲がアイリッシュ的だったり)。
アルバム10曲中3曲がリーダー:Ismetらが作った曲。他は伝承曲をモダンにアレンジした内容になっています。
それでは聴いていきましょう
アルバムのオープニング・トラック
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アルバムとは違うバージョンで、ビデオ撮影用に演奏したもの(アルバム・リリース後のUKツアーに向けて作られたようです)。
シンデン(ボーカル)もアルバムとは違い、SambaSundaのメンバー:Rita Tilaが歌っています。
次は西洋の旋律を混合させた癒しの1曲(オリジナル曲)
Music Videoはありませんのでオーディオで
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ヴァイオリンを使ったアイリッシュ・ミュージック風味を効かせたインスト・ナンバー(中盤からスンダなスタイルに)。
とても明るく聴きやすい1曲です。
そして、私の大好きな1曲はコチラ
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この“Jaleuleu Ja”はインドネシア語ではなくスンダ語なので全く分かりませんが、アルバムのライナーノーツには“一緒に遊びましょう”と書かれています。ホントかな?
※ちなみに最初の動画の曲のタイトルにある“Sapasi”もスンダ語です(Bulanは月)
そして、ラストは前述のSambaSundaの最新作から聴いて/観ていきましょう
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そしてオマケ(くどい…笑)
SambaSundaの初来日公演用(2008年)に編集された、アムステルダム・ルーツ・フェスティヴァルの様子
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伝統音楽はあまり詳しくないのですが、たまには良いでしょ?
癒されます❤️
SambaSunda Quartet、そしてSambaSundaの作品はデジタルプラットフォームでも聴けますので、是非聴いてみてください。
“良き音楽は良き人生へと誘う”
素晴らしき、インドネシアン・ポピュラー・ミュージックの扉を開こう♫