Edane-エダン/Jabrik (1994年)
90年代初頭のインドネシア・ロックとヘヴィ・メタル・シーンの黄金期に生まれ、メインストリームなメタルのスタイルを確立したバンドです。
そういった音楽性を持つバンドには珍しく、インドネシアで権威ある賞:AMI (Anugerah Musik Indonesia) Awardsで“最優秀ロック・アルバム”を受賞しています(2010年のアルバム:Edan)。
ということで、インドネシアのメタル・シーンの中で最も影響力を持つバンドのひとつと言えますね。
今回、私が推す作品は彼らの初期作/2ndアルバム:Jabrikですが、先ずは簡単にバンドの略歴を紹介します。
Van HalenやAC/DC、RATT、Pantera等からの影響を受けたEdaneは、1992年5月にアルバム・デビュー。
そのたった2ヶ月後にはブラジル出身で世界的人気バンド:Sepulturaのインドネシア公演オープニング・アクトを務めます。
その勢いで一気に高い評価を得ることとなり、デビュー間もないバンドがインドネシア・メタル・シーンの先頭に立ったのです。
しかしこのバンド、メンバー・チェンジが激しく(特にボーカル)、2005年にはバンド結成当初のオリジナル・メンバーはリーダー:Eet Sjahtanie (G)とFajar Satritama (Dr)のふたりのみになってしまいます。
それまでも脱退劇は繰り返されてきましたが、とうとうここでバンドは活動停止状態に。
しかし5年後の2010年、バンドは不死鳥の如く甦ります!
そして、現在までインドネシア・ロック界の第一線を走り続けているのです。
ちなみに彼らのファンは”Edane Freaks”と呼ばれ、インドネシア全土で大きなコミュニティを形成し、SNSを使って独自の情報発信を使ってバンドを盛り上げていると言われています(Grateful Deadみたいな感じですね)。
それでは2ndアルバム:Jabrikから1曲聴いて/観ていきましょう
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この頃のボーカル:Heri Batara(最も長い期間Edaneに在籍)の歌い方/声がStephen Pearcyにどことなく似ていることもあって、とてもRATTな感じに聴こえます♪
同じくアルバム:Jabrikからもう1曲
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いやぁ、リーダー:Eet Sjahtanieはエディに似てるなぁ(服装や仕草も・笑)。
80年代のLAムーブメント、いや、それ以前のVan Halenあたりから好きな人であれば確実に“どストライク”なサウンドですので、是非聴いてみてください。
もちろんEdaneの作品はデジタルプラットフォームで聴くことができます。
※Apple Musicは2002年リリースのアルバム:170 Volts以降の作品しかありませんが、JabrikはSpotifyで聴けます
ちなみにここ最近は、NTRL/Jalan TengahのOm Bagusをゲストに迎えてのシングルが話題になりました(2020年8月リリース)。
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※インドネシア語ひとくちメモ:Bangsat=“このやろう”的な意味+Si=“ちゃん”とか“君”という感じで名前の前にも使いますが“〜の奴”的な感じでも使われますので“下衆(ゲス)な奴”とか“最悪な奴”などそういう意味かと
Om Bagusはどこにいるんだ?と思いながら観ていると、0:54あたりでやっと一瞬映る。
演奏も何もやってない(笑)。
その後は10秒前後の間隔で、元気に“暴れてる”Bagusさんが観れます(でも暴れてるだけです!)。
そして、ラスト4:05からやっと(アカペラで)歌うBagusさんが…確かにコラボではあるけどねぇ(苦笑)と思いきや、この曲、Om BagusがEdaneに提供した曲なんです(作曲はEet Sjahtanieとの共作)。
こういう形のコラボもなかなか面白いですね♪
インドネシアのメタル界も目が離せません!!
“良き音楽は良き人生へと誘う”
素晴らしき、インドネシアン・ポピュラー・ミュージックの扉を開こう♫